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:2007:02/22/01:01  ++  花びらによせて

もし、僕が死んだら

君は泣くだろうか?

僕は口唇を噛んで首を振る

君は申し訳程度に涙をこぼし

一通りの悲しみをどこかにしまって

またいつものように歩き出すだろう

僕はどこかの桜になって

花を散らせよう

ふと、君が立ち止まって

僕の欠片を拾いはしないだろうか?
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:2007:02/22/00:56  ++  July

Ploetzlich begann das Handy zu zittern.

それは突然だった。
僕のポケットの中でケータイが震えた。
誰からかは分かっている。
でも、どうなるかは分からなかった。
赤いサブディスプレイの光が真夜中の公園に頼りない光を放っていた。

:2007:02/21/08:53  ++  霧の中で

まだ夢の中のように細かい雨の音はかえって静けさを増していた。
時折聞こえてくる車の音も寄せては返す波のように霧の中にかすんでいく。
いま僕はいったい何処にいるのだろう、と僕は頭の中にもかかっている霧の中でぼんやりと考えた。
窓は白い。そこにガラスがあることが分からないほど窓の外は白一色だ。
目がはたらいてくるに従って、霧の中からひどく年を取ったようなビルの横顔が浮かんでくる。
霧の中では全てはひどくあいまいで、遠くに見える鉄塔は先のほうで空に溶け込んでいるようだ。
「そうそう」と僕はわざと声を出して言った。
そうでなければ自分もこの霧の中に溶け込んでしまいそうだった。
「今日は日曜日だったっけ…」

:2007:02/18/20:58  ++  汚れた炎

燃えろ、汚れた僕よ

憤怒の赤

憎悪の黒

互いに絡み合い

燃えさかる汚れた炎よ

ひとすくいの灰も残さず

燃え尽きてしまえ

:2007:02/18/20:52  ++  深海

深海2000メートルの沈黙の中で

僕と受話器は向き合っている

暗闇に浮かぶディスプレイは

絞るように時を刻んでゆく

歪んだ不安が僕の中で芽吹き

暗い森となって僕をその根で突き刺した

凍りついた世界を抱いて

僕は底のない井戸へと落ちていった

深く深く、深く深く

深く深く、深く深く

深く