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:2007:02/17/23:14 ++ Collapse
息を止めて闇に身を放ち
誰もいない黒い淵に僕は溶け込む
くずおれる身体から心は解放され
全てと混ざり合い僕は満たされた
鏡のような水面に波紋が広がり
怯えたように果てを求めては消えていく
今はただ永遠の静寂の中
ひとすくいの土くれがあるばかり
誰もいない黒い淵に僕は溶け込む
くずおれる身体から心は解放され
全てと混ざり合い僕は満たされた
鏡のような水面に波紋が広がり
怯えたように果てを求めては消えていく
今はただ永遠の静寂の中
ひとすくいの土くれがあるばかり
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:2007:02/17/23:04 ++ 空と海のあいだ
12月の日曜日、僕らはアクアリウムに行った。
本館を探しに歩く途中で僕は彼女を海に誘った。
空は曇っていて風は強く、とてもそんな天気ではなかったのだけれど、
僕はなぜか海が見たかったのだ。
波打ち際では砂とも泥ともつかない土の上に白い泡が残った。
遠くの方では空と海とが滲み合っていて、
「モネの『印象』みたいね。」と彼女は言った。
その(昼頃だというのに)朝焼けのような空の中を
時折、飛行機がけだるそうに渡っていった。
本当はもう少しそこに居たかったのだが、そうもいかなかった。
降り始めた雨を避けて僕らは建物へと走った。
本館を探しに歩く途中で僕は彼女を海に誘った。
空は曇っていて風は強く、とてもそんな天気ではなかったのだけれど、
僕はなぜか海が見たかったのだ。
波打ち際では砂とも泥ともつかない土の上に白い泡が残った。
遠くの方では空と海とが滲み合っていて、
「モネの『印象』みたいね。」と彼女は言った。
その(昼頃だというのに)朝焼けのような空の中を
時折、飛行機がけだるそうに渡っていった。
本当はもう少しそこに居たかったのだが、そうもいかなかった。
降り始めた雨を避けて僕らは建物へと走った。
:2007:02/17/00:10 ++ 道の向こうに
昨日、久しぶりに君の夢をみた
アスファルトを削りながら行き交う車の群れ
そんな音のない喧騒の向こうに
ふと、見ると君が立っていた
顔はよく見えない
目を凝らすと微かにわかる
君があの頃のように微笑んでいるのが
僕はもうたまらなくなって
緑色のガードレールに足をかけた
でも、車はますます激しく飛び交い
僕の前を幾筋もの光がさえぎった
その光の川の向こうで君はもう一度微笑んだ
そして口元はある言葉を形作る
サ・ヨ・ナ・ラ
僕は叫んだ
しかし、言葉は音とならず
僕の中で虚ろに響くだけだった
激しさを増す光の中に
君は見えなくなった
電話の向こうの声のように
アスファルトを削りながら行き交う車の群れ
そんな音のない喧騒の向こうに
ふと、見ると君が立っていた
顔はよく見えない
目を凝らすと微かにわかる
君があの頃のように微笑んでいるのが
僕はもうたまらなくなって
緑色のガードレールに足をかけた
でも、車はますます激しく飛び交い
僕の前を幾筋もの光がさえぎった
その光の川の向こうで君はもう一度微笑んだ
そして口元はある言葉を形作る
サ・ヨ・ナ・ラ
僕は叫んだ
しかし、言葉は音とならず
僕の中で虚ろに響くだけだった
激しさを増す光の中に
君は見えなくなった
電話の向こうの声のように
:2007:02/16/23:23 ++ 改札を抜けて
改札を通って僕らは時刻を見ようと立ち止まった。
あるいはまた、別の力のために。
「今日はありがとう。」と僕は言った。黙って別れたくはなかった。
「私の方こそ、ありがとう。忙しいのに会ってくれて」
口唇が次の言葉を探している。
「もしよかったら…」と僕は思わず言った。
「たまには電話してもいい?」
「もちろん!私もするね…でも忙しい時だと悪いよね…じゃあ、手紙を書くね、便箋で。」
「すごくうれしいな、それ…」
僕は時計に目をやった。もう行く時間だ。
僕らを通り過ぎるサラリーマン達が足早に遠ざかっていく。
彼女の口唇はまだ言葉を探している。
と、指先が僕の肘に伸びかけて、しかしすぐにたたまれてしまった。
「じゃあね」と彼女は言った。
いつものように柔らかく微笑んで。
それで僕もやっと安心して別れられるのだ…
「じゃあね」と僕も言った。
手を振り合って僕らは別れた。
彼女はオレンジの電車へ、僕はグリーンのラインが入ったやつへ。
発車のベルが鳴って、電車はすぐに動き出した。
ホームごしに貨物列車が見える。
向こうも動き出したのだろうか。
と、視界がひらけて電車はホームを抜けた。
そして同時にオレンジ色の車体が現れた。
あの中のどこかに、グレーのコートに身を包んだ彼女がいるはずだ。
高鳴る鼓動と呼応するように、車体は少しずつ近づいてくる。
すべるように人が流れてゆく。
今なら、そう今なら分かるはずだ。
そう思ったとき、視界を幾本かの鉄柱が遮り、
それを合図にするかのように車体は離れていった。
遠ざかるオレンジの色は残像となってしばらく暗闇に浮かんでいた。
外からか内からか聞こえてくるリズムに揺られ、僕は心地よい疲れの中に落ちていった。
あるいはまた、別の力のために。
「今日はありがとう。」と僕は言った。黙って別れたくはなかった。
「私の方こそ、ありがとう。忙しいのに会ってくれて」
口唇が次の言葉を探している。
「もしよかったら…」と僕は思わず言った。
「たまには電話してもいい?」
「もちろん!私もするね…でも忙しい時だと悪いよね…じゃあ、手紙を書くね、便箋で。」
「すごくうれしいな、それ…」
僕は時計に目をやった。もう行く時間だ。
僕らを通り過ぎるサラリーマン達が足早に遠ざかっていく。
彼女の口唇はまだ言葉を探している。
と、指先が僕の肘に伸びかけて、しかしすぐにたたまれてしまった。
「じゃあね」と彼女は言った。
いつものように柔らかく微笑んで。
それで僕もやっと安心して別れられるのだ…
「じゃあね」と僕も言った。
手を振り合って僕らは別れた。
彼女はオレンジの電車へ、僕はグリーンのラインが入ったやつへ。
発車のベルが鳴って、電車はすぐに動き出した。
ホームごしに貨物列車が見える。
向こうも動き出したのだろうか。
と、視界がひらけて電車はホームを抜けた。
そして同時にオレンジ色の車体が現れた。
あの中のどこかに、グレーのコートに身を包んだ彼女がいるはずだ。
高鳴る鼓動と呼応するように、車体は少しずつ近づいてくる。
すべるように人が流れてゆく。
今なら、そう今なら分かるはずだ。
そう思ったとき、視界を幾本かの鉄柱が遮り、
それを合図にするかのように車体は離れていった。
遠ざかるオレンジの色は残像となってしばらく暗闇に浮かんでいた。
外からか内からか聞こえてくるリズムに揺られ、僕は心地よい疲れの中に落ちていった。
:2007:02/16/22:43 ++ これからしばらく
ぼくの青春編、とでも題していくつか書くつもりです。
東京でいくつかインスパイアされる事があったので。
多少、いままでと傾向が変わりますが気にしないで下さい。
東京でいくつかインスパイアされる事があったので。
多少、いままでと傾向が変わりますが気にしないで下さい。


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